スポンサーサイト

--.--.--(--) | EDIT

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Category: スポンサー広告

--:-- | Comment(-) | Trackback(-) | PageTop↑

リレー小説①~第3/9回~ リク

2011.06.10(Fri) | EDIT

記事、繋げちゃいました。
誰がどこまで書いたかお知りになりたい方は
過去記事をチェックして下さいね!

それでは第3回の始まり始まり。

***********

与作は言った。

「オラ、女の子になるだ!」

もう充分に考えた。何が悪い?
どうせ家族もいねぇし、誰に迷惑をかける訳でもねぇ。
女の子って年でもねぇけども、やってみなくちゃ判らねぇ。

---うん、オラ、女の子になるだ!

まず手始めに、紅茶を入れることにした。

「女の子っていえば紅茶だべ」
六畳一間、すり切れた畳が敷かれ、
真ん中に小さなちゃぶ台のある一人暮らしのその部屋で、
与作は一人つぶやいた。

紅茶を探す。
しかし与作も分かっている。
この家に紅茶はない。

茶箪笥の奥から見つけたのは玄米茶だった。

ミルクティーの方が可愛らしい気がしてミルクを探す。
見つけたのは豆乳だった。

焼き菓子があるといいと思った。
見つけたのは堅焼きせんべいだった。

せめて甘い方がいいと考えた。
見つけたのは鰯のみりん干しだった。

玄米茶を入れ、豆乳を注ぎ、
堅焼きせんべいに鰯のみりん干しをそっと乗せる。

せっかくだから自分もリボンなどしてみたい。
部屋の隅にあった豆絞りの手ぬぐいを捻って
頭周りに結びつけてみた。

与作は少しだけ満足した。

そこへ訪れた者がある。
近所に住む茂平だった。
二人は幼なじみ、気の置けない相手だ。

「何けったいなもん食ってんだぁ?」
茂平の視線は鰯のみりん干し乗せせんべいに注がれていた。

「おう。いいとこに来た。
 おめえには話しておかにゃ」
「何だぁ、改まっちまってよぅ」

「オラ、女の子になるだ!」

しばしの沈黙。
やがて茂平が口を開いた。
「・・・おめえ、自分で言ったこと分かってんのか?」
「もちろんだ。よっくよっく考えた」

茂平は幼なじみの顔をじっと見つめ、
重い口調で言った。
「まさかお前がそんなことを考えていたとはな。
 この俺ですら気付かなかったよ」

与作は慌てた。
「・・・!おめえ、そっただ言葉遣いしたら・・・!」
茂平は軽く顔の前で手を振る。
「ふん。こんなところまで監視の目は光ってないさ。
 笑わせる国だよ。
 こんな何訛りなんだか分からない言葉が公用語。
 名前はみんな国が決める。
 一般人の職業は農業と運搬業のみ。
 なにが《みんなのふるさと王国》だよ・・・!
 ふるさとどころか、この国は傾き始めてるじゃないか!」

高ぶった感情を沈めるように茂平はひとつため息をついた。
「・・・でも、そんな俺でも女の子になるとまでは言えない」


***********
第3回終わり。続く。

・・・ごめんなさい。
調子に乗って長くなっちゃいました。
スポンサーサイト

コメント

PageTop↑

コメントの投稿


プロフィール

riku-kai-kuu

Author:riku-kai-kuu
リク:後ろ向きゴシック
カイ:サディスティック小心者
クウ:夢見がちアイキャンフライ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。