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リレー小説①~第4/9回~ カイ

2011.06.12(Sun) | EDIT

カイも前作から繋げてますので、誰がどこまで書いてるのかを確認したい方は
カテゴリ『リレー小説(短期集中)』で振り返ってくださいまし。



**************



茂平は軽く顔の前で手を振る。
「ふん。こんなところまで監視の目は光ってないさ。
 笑わせる国だよ。
 こんな何訛りなんだか分からない言葉が公用語。
 名前はみんな国が決める。
 一般人の職業は農業と運搬業のみ。
 なにが《みんなのふるさと王国》だよ・・・!
 ふるさとどころか、この国は傾き始めてるじゃないか!」

高ぶった感情を沈めるように茂平はひとつため息をついた。
「・・・でも、そんな俺でも女の子になるとまでは言えない」


「だども・・・」
与作は一瞬の逡巡の後に意を決し
「だども、『女の子』でなくばこの国の政(まつりごと)には関われねぇ!それが今の法だべ!」

吐き出した。

「茂平の言うとおりだべさ。ノリと勢いだけの『女の子』が支配するこの王国は初めから歪だったんだ。
 世論を気にしてのバラマキ行為、富める者へは厳しい課税、その税収はどこへ行っている?
 本当に必要とされている者へ渡っているか?
 何がラーメン税だ。何がスイーツ手当てだ。何が平等だ。
 民の平均化ではないか。
 この国はいつから共産を強いて・・・いや、いい。

 兎も角、私は、もう、耐えられない・・・。」

もはや与作の口調も本来のソレへと変わっている。


「だからと言って!!」
 茂平が遮る。

「考えがあるんだ!」
 与作も食いつく。

「どんな考えかは知らないが『女の子』にはなれないだろう!」
言い切った茂平に、与作は微笑んだ。

「茂平、聞いておくれ、茂平。」
「君に言わなければならない事があるんだ、茂平。」

そう言うと与作は自らの頤に指を【入れた】。
そして上へ向かって引き上げる。

ビキ・・・・ギチギチチ・・・・

与作の『顔』が、剥がれてゆく。

その異様な光景に茂平は「ひっ」と短く息を飲んだまま固まっている。

頤からめくられた『顔』は額で完全に剥がれ、『顔だったもの』へとなった。

『顔だったもの』の下から現れたのは、

白皙の美貌。

細い顎、唇は水に濡れた桜色の花びら。
瞳は瞬く星の輝きをたたえ、ふっさりとしたまつ毛は天体の額縁。それらが与作というカンバスに至高のバランスで描かれた、神にしか出来ない完成品。

しかし、あまりに老成した雰囲気は見た目大きく裏切り
悠久を生きる幻の生き物を思わせた。

月光でしか咲かないつつましやかな花の清廉さと、熟れ切った果実の滴り落ちる甘さを兼ね備えた麗人に
茂平は目を見開いたまま、飲みこんでいた息を吐き出す事しか出来なかった。

「おどろいたかい?
 茂平も言いたい事が沢山あるだろうけれど、まずは説明をさせておくれ。」

夏の終わりに静かに一鳴きした風鈴よりも耳に残る
美しい声だった。
「あれは、そう、今から4500年程前


***************

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Author:riku-kai-kuu
リク:後ろ向きゴシック
カイ:サディスティック小心者
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